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中国正月15日目の最終日は「チャイニーズバレンタイン」

マレーシアでは、毎年中国正月15日目は「チャップゴーメイ「元宵节」(Chap Goh Mei)」と呼ばれ、出会いを求める独身の女性がみかんに電話番号を書いて水辺に投げ入れるという変わったイベントが開催されます。
独身男性はネットでそのみかんをすくい、女性に電話をかけるのだそうです。

そもそも、チャップゴーメイは中国の福建語で「十五夜」という意味で、15日間祝われる中国正月の最終日であると同時に、「チャイニーズバレンタインデー」とも呼ばれています。

チャップゴーメイの歴史は、2000年以上前にさかのぼります。
当時、女性は自由に外出することが許されていませんでした。しかし旧正月の15日目は例外で、外出できたため、出会いを求めてお寺に参拝していたのが始まりだといわれています。

それ以来、旧正月から15日目の日は「出会いの日」とされ、「チャイニーズバレンタインデー」と呼ばれるようになりました。

その風習がマレーシアのペナン州に伝わり、独身女性が「いい伴侶に出会えますように」と願いを込めて海や川にみかんを投げ入れるようになり、最近では、みかんに自分の名前と電話番号を書いて川や湖に投げ入れるイベントが各地で行われるようになりました。

イベントはペナン、ペタリンジャヤのタマンジャヤ湖、クラン川などで中国正月15日目の夜に行われます。

マレーシアのチャップゴーメイのイベント

チャップゴーメイのイベント-クアラルンプール近郊にて

マレーシアの首都、クアラルンプール郊外のペタリンジャヤのタマンジャヤの湖では、毎年チャップゴーメイのイベントが開催されており、多くの人でにぎわいます。

特設ステージが設けられ、ライオンダンスやライブバンドの演奏なども楽しめます。
出店も多く出店しており、フルーツやサテ、ラクサなどマレーシア料理もありました。

マレーシアのチャップゴーメイのイベント

投げ込むためのみかんも売られており、ひとつ10リンギットとかなり高め。
そのみかんをすくうための網もレンタルできるようでした。

湖の周りはたくさんの人で溢れ、湖には大量のみかんが浮いていて、それをネットで拾う若者たちの姿が。

イベントの開催時間は、夕方から11時頃。灯篭や花火の打ち上げもきれいでした。

家族連れやカップル、外国人観光客らしき人も多いようだったので、独身の若者以外でも楽しめそう。

2020年のチャップゴーメイは2月8日、2021年は2月26日にあたります。

公開日:2019年3月5日

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