外務省 海外安全ホームページからのお知らせです

以下、外務省 海外安全ホームページからのメッセージです。

「マレーシア及びシンガポール:ヘイズ(煙害)による大気汚染」

1.煙害(ヘイズ:Haze)の発生状況
9月中旬以降、インドネシア・スマトラ島などにおける野焼きや森林火災が発生源と見られる煙害(ヘイズ)により、マレーシア各地及びシンガポールにおいて大気汚染指数の悪化が報告されています。

(1)マレーシアにおける状況は次のとおりです。
 ア.マレーシア当局より、9月25日にジョホール州において大気汚染指数が200を超え、9月27日にはクアラルンプール市やマラッカ州においても大気汚染指数が250前後に上ったとの発表がありました。マレーシアでは、大気汚染指数(API)が200を超えた場合には、マレーシア教育省より現地の学校施設に対し休校指示が通達され、これに準じて各地の日本人学校も休校措置を行うなど、在留邦人にも影響が及ぶことが予想されます。
 
 (参考)大気汚染指数
   0-50     良好(Good)
   51-100   中程度(Moderate)
   101-200  不健康(Unhealthy)
   201-300  非常に不健康(Very Unhealthy)
   301以上    危険(Hazardous)

 イ.ヘイズによる健康上の悪影響が懸念されており、大気汚染に関する情報が、マレーシア政府当局より1時間おきに公表されています。ヘイズは発生場所の状況、天候、風向き等に大きく影響されることから、マレーシアに滞在中あるいは渡航予定の方は、在マレーシア日本国大使館及びマレーシア政府機関の発表等、最新の情報を確認してください。

(2)シンガポールにおける状況は次のとおりです。
 ア.シンガポールでは、大気汚染指数(PSI)が9月23日午後より上昇しており、25日には今年の最高値を記録し、危険(Hazardous)とされる341(3時間平均値)となりました。これは、2013年6月に記録された観測史上最高値(401)に次ぐ数値です。シンガポール政府は、このような状況がしばらく続くと予測しています。また、24日、シンガポール教育省は、ヘイズの被害状況から、翌25日の公立幼稚園、小学校及び中学校(Kindergardens, Primary and Secondary School)の休校を決定しました。
 28日(午前11時時点)のPSIは、不健康(Unhealthy)とされる数値で推移しております。
 
 (参考)シンガポール国家環境庁(NEA)公表のPSIの数値と健康被害
  50以下(良好:Good) 
    一般的に影響なし
  100以下(適度:Moderate) 
    一般的に影響なし 
  101~200(不健康:Unhealthy) 
    一般的な人は継続的(数時間続くような)または激しい屋外活動を減らすこと。
    子供及び高齢者は、継続的または激しい屋外活動を最小限にすること。
    心肺に関係する持病のある人は、継続的または激しい屋外活動を避けること。
  201~300(非常に不健康:Very Unhealthy) 
    一般的な人は、継続的または激しい屋外活動を極力避けること。
    子供及び高齢者は、屋外活動を最小限にすること。
    心肺に関係する持病のある人は、屋外活動を極力避けること。
  301以上(危険:Hazardous)
    一般的な人は、屋外活動を最小限にすること。
    子供、高齢者及び心肺に関係する持病のある人は屋外活動を避けること。

 イ.シンガポールに滞在中あるいは渡航予定の方は、在シンガポール日本国大使館のホームページや、シンガポール国家環境庁が公表している大気汚染指数等、最新の情報を確認してください。

2.煙害(ヘイズ:Haze)とは
 インドネシア・スマトラ島などにおける大規模な野焼きや森林火災により生じた煙が、南西季節風(モンスーン)により、マレー半島やシンガポールに流されることにより生じる煙害を指します。例年、乾季に当たる5月~10月に観測されます。
 
3.ヘイズによる大気汚染への対策
 ヘイズが原因で、咳やくしゃみ、喘息、気管支炎、結膜炎等の症状が出ることがあります。現地政府当局が発表する数値を参考に、大気汚染が深刻な場合には、次の諸点に注意してください。
○不要不急の外出は避ける。
○外出時にはマスクの使用を心がける(なお、ヘイズにはPM2.5も含まれるため、「N95」など、マスクの性能規格についてもご留意ください)。
○うがいを励行する。
○水分を多く取る。
○症状が深刻な場合には、最寄りの医療機関に相談する。

提供:http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2015C291(外務省 海外安全ホームページ)