❝世界が広がり、自信がつくマレーシア留学の魅力❞
EMS Language Centre
岡安 大(おおき) さん
◆プロフィール◆
クアラルンプールの語学学校EMSで、日本人を対象に留学サポートを担当。2011年の東日本大震災の後、オーストラリアへ渡り英語を学ぶ。2016年に来馬してEMSで英語を学び、そのままスタッフに。
◆EMS Language Centre◆
クアラルンプール中心地に位置し、多国籍な生徒構成、少人数制クラス、12レベルの細かいクラス分けなど質の高さで定評のある英語学校。英米豪、カナダ、南アフリカなどさまざまな国籍の資格を有する講師がそろい、多様な種類の英語に触れることができる理想的な学習環境を実現している。
マレーシア留学で人生が変わったという経験からマレーシアが大好きになり、できるだけ多くの日本の若者にマレーシアに来て欲しい! と熱く語る岡安さん。ここ数年、マレーシア留学が人気ですが、この盛り上がりの影の立役者は岡安さんかも? と思うほどの熱量でした。彼の情熱が多くの日本人に届きますように!
震災をきっかけにふさぎ込み、医師に勧められて人生初の海外へ
― マレーシアは4年目だそうですが、まずは来馬されたきっかけを教えてください。
岡安 きっかけは2011年の震災でした。当時、運送業で働いていたのですが、震災で交通網も
めちゃくちゃになってパニック状態になり、それで体調を崩したんです。うつみたいになって通院もしていたのですが、お医者さんに「海外にでも行って日本と距離を置いたらどうか?」と言われたのをきっかけにオーストラリアに行きました。
― まずはオーストラリアなんですね。語学留学ですか?
岡安 それまでは海外にまったく興味がなくて、この時初めてパスポートを作り、ワーキングホリデービザを取得して行きました。
シドニーの語学学校に通ったのですが、日本で疲れ果てていた自分にとって、日本とはまったく違う文化を持つ人やカルチャーを目の当たりにして、とにかく見るものすべてにショックを受けていました。
―それからマレーシアへ?
岡安 はい、もっと英語を勉強したいと思って。マレーシアで受けたカルチャーショックはオーストラリアよりすごかったですね。
―オーストラリアとマレーシア、何が違いましたか?
岡安 オーストラリアにもいろんな人種の人がいましたが、マレーシアはそれ以上ですね。言語もさまざま、宗教もさまざまで、それぞれ文化や宗教が生活に溶け込んでいる。マレー系、中華系、インド系だけじゃなくて中東や欧米系の方もいて、隣に外国人がいるのが普通という感じ。
オーストラリアでは白人優位な文化を感じましたが、マレーシアではそれが感じられないので暮らしやすい。加えて、オーストラリアだと英語が話せないと、「何言っているかわからないからあっち行って」という感じですが、マレーシアは英語のレベルが低くても耳を傾けてくれるのもいいですね。
マレーシアの多文化な環境に触れて世界が広がり、幸福度、自己肯定感が上がった
―マレーシアの方が日本に住むより気分的に楽という日本人は多いですよね。
岡安 日本では「みんな同じ」だから自分と他人を比べてしまって、自信をなくしてしまいがち。でも、マレーシアはこれだけ多文化、多民族で、みんな違うのが当たり前だし、お互いにリスペクトしあっている。だから、自分はここをがんばろう! という前向きな気持ちになれるし、そう思えると幸福度が上がるんです。
―確かにマレーシア人は自己肯定感が高いような気がします。
岡安 英語はコミュニケーションツールとして重要ですが、マレーシアの良さはその先にあるんですよ。マレーシアで多様な文化に触れることで「常識の枠」が広がると、選択肢が増える。選択肢が増えれば、精神的に余裕ができて追い詰められなくなるし、自分に自信が持てるようになるんです。
―岡安さんが実際に体験されたことなので説得力がありますね。マレーシアで学べるのは英語だけじゃないということですね。
岡安 そうです。英語ができるだけでは、翻訳機と同じ。
日本を訪れる外国人が増えていますが、日本人はそれに対応しきれていないように感じます。これからオリンピックや万博もあるのに……。マレーシアのような「隣に外国人がいるのが当たり前」という文化の国に身を投げて、世界の人の考え方や文化、接し方を学んでいくことが大切だと思います。
とはいっても、私は日本の文化も大好きなんです。日本特有の作法などは美しいし、世界に誇れるものだと思います。ただ、日本の「空気を読む」とか、「目立たないようにする」というのは美しい文化ですが、最近ではそれが行き過ぎて、同調圧力などといわれるなど、ネガティブで息苦しいものになってきています。
理想は、自分の考えもしっかり持ちつつ、空気も読めるような感覚じゃないでしょうか。マレーシアでは、そういったバランス感覚も身につけられます。
校内イベント Culture Dayの様子
さまざまなアクセントの英語でリスニングを鍛え、伝わる英語を身につけよう
―以前はこのEMSで勉強されていたんですよね? どうしてマレーシアのこの学校を選ばれたんですか?
岡安 マレーシアは授業料が安いんですよ。当時は英米に比べてコストが安い留学先としてフィリピン留学はすでに知られていて、次の留学先としてマレーシアが有名になり始めた時期でした。
エージェントにたまたま紹介されたのがEMSだったのですが、エージェントにとってもマレーシアに送った学生では私はかなり初期の方だったようです。当時、EMSには日本人の生徒は私だけでした。
―マレーシアはオーストラリアに比べてそんなに授業料が安いんですか?
岡安 安いですね。授業料だけみても、オーストラリアでは月15万円くらいでしたが、マレーシアは6万円。生活費もオーストラリアよりマレーシアの方がずっと安いです。
しかも、EMSで使っている教材はオーストラリアで使っていたのと同じケンブリッジのテキストです。授業の内容も同じですし、講師の教え方もちゃんとしています。初めからオーストラリアに行かずにマレーシアに来ればよかったと思いました。
―マレーシアとオーストラリアの英語を学ぶ環境で異なるところはありますか?
岡安 オーストラリアでは講師はほぼ全員オーストラリア人でしたが、EMSはアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、南アフリカ、モロッコ、そしてマレーシア出身の先生もいるなどいろんな国籍の講師がいます。ネイティブスピーカーではない講師も、驚くほどきれいな英語で話します。
日本人は「習うならネイティブスピーカーがいい」という考えや、欧米人へのあこがれがあったりしますが、アメリカ英語だけ、イギリス英語だけを勉強するより、いろんなアクセントの英語を聞いた方がいいんです。リスニングのスキルが上がるし、本当の意味で国際的な英語を身に付けられます。そのためには、オーストラリアではなく、フィリピンでもなく、いろんな国籍の先生が集まっているマレーシアが一番だと思います。
―実生活でもマレーシアではいろんなアクセントの英語が飛び交っていますよね。
岡安 シンガポールも独特の英語を話しますが、あれだけ発展しているわけですからね。大切なのは、アクセントではなくてゃんとコミュニケーションできること。日本人的なアクセントの英語でも、言いたいことがちゃんと伝わればいいと思います。
―マレーシアが大好きになられたようですね。
岡安 大好きですよ。多文化で、生活コストも低い。食べ物もおいしいし、日本食や韓国料理のレストランもあって、食の面も満たされています。できればずっとマレーシアにいたいくらいです。
今の自分のようにポジティブに考えられるようになれたのも、マレーシアに来たからこそ。だから、日本で自信を無くしている人や若い学生さん達にマレーシアに来て、世界を広げて欲しいんです。
校内イベントで日本の歌を歌う岡安さん
EMSで最上級クラスを修了し、パートタイマーから正社員へ
― EMSのスタッフになったのはどういう経緯ですか?
岡安 EMSはアラブ、中国、韓国など言語別にマーケティング担当者がいるのですが、私が入学した当時は日本人担当はいなかったんです。それで、スタッフからホームページの和訳を頼まれたりして、少しずつ手伝うようになりました。
実は、一番上のクラスを修了した後、一度はマレーシアのヘルプ大学に入学したのですが、勉強がかなり忙しくて、パートタイムとの両立は無理だと判断してEMSの正社員になりました。
最近では、日系の留学エージェントと提携して、マレーシアの大学のキャンパス見学やインター校の下見などのサポートもしています。
―日本人の学生さんはこの4年でかなり増えたのではないですか?
岡安 そうですね。初めは留学エージェントに電話をしても話も聞いてくれなかったのですが、最近では協力してくださるエージェントも増えました。全校の生徒数が200~250人程度なのですが、そのうち日本人は平均して10~15%くらいです。
―すごく増えたんですね! ご苦労されたことはどんなことですか?
岡安 一番大変なのは、実は社内の調整です。例えば、空港への迎えは、タクシー乗り場ではなくて、到着ゲートまで迎えに行くのが日本ではスタンダードだからと何度もお願いしてやっと実現したりとか。
あとは、中東の学生は時間にルーズな人が多くて、授業の途中でも構わず出入りしていたのですが、他の生徒の学習の邪魔になるので、スタッフや先生と協力して学生に注意するように働きかけたこともあります。今では、生徒が授業の途中に出入りすることはほとんどなくなりました。
―EMSのアピールポイントはなんでしょう?
岡安 まず、EMSは12のレベルに細かく分かれていて、無理なく勉強できます。
夏は「サマーキャンププログラム」という、英語クラス、マレーシア国内ツアー、宿泊場所がセットになったプログラムが人気で、一年で最も生徒数が多い時期です。世界中から生徒が集まるので、いろんな国籍の人と知り合うチャンスとも言えます。この時期でも、最大で1クラス16人程度と生徒の人数が多すぎないように調整されています。生徒の数が少ない時期だと、生徒が1人や2人というラッキーな状況になることもあります。
英語力を伸ばしたい方におすすめなのは、IGE(一般英語集中コースIncentive General English)という、4時間のインプット(テキストを使っての授業)と、2時間のアウトプット(ディスカッションやプレゼン)がセットになったコースです。
EMSのコースはレベルを問わず、イギリスやオーストラリアなどで留学や移住の英語力の指標として利用されているIELTS(アイエルツ)に準拠した内容になっているので、一番上のレベルのIELTSコースに無理なくたどり着けるようになっています。IELTS専門のアカデミックチームもいて、大学の英語コースにも引けを取らない内容です。
日本の高校生・大学生が留学を経験すれば、日本の将来はもっと豊かで明るいものになる
―では、最後に日本の若者に向けてメッセージをお願いします。
岡安 これは、私がいつも言っていることなのですが、もし、私が日本の教育担当大臣になったら、高校・大学の学生に留学することを義務付けます。それくらい留学は日本人の考え方を変えると思うからです。若い人がみんな留学したら、日本的な美しい心を持ったままグローバルな考え方ができる日本人が増えて、20年後、30年後の日本は明るく心豊かなものになるでしょう。
日本で自信を無くしかけている方、高校生、大学生の学生さん、1か月でもいいので、ぜひ一度マレーシアに来てください!
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公開日:2019年6月13日