マレーシアのムヒディン首相は、5月10日、テレビ演説で条件付き活動制限令(Conditional movement control order- CMCO)を4週間延長し、6月9日までとすることを発表した。

マレーシアで3月18日から実施されていた活動制限令(MCO)だが、制限を大幅に緩和し大半の経済活動を認める条件付き活動制限令(CMCO)が5月4日より実施されていた。

MCO実施後、新型コロナウイルスのマレーシア国内感染者数は減少に転じており、新規感染者は連日ほぼ2桁となっている。しかし、4月24日にイスラム教徒にとって重要な宗教行事である断食(ラマダン)が始まると新規感染者数が100人を超える日もあるなど、予断を許さない状況といえる。

今後、5月24日と25日は断食明けの大祭「ハリラヤ」があるほか、サバ州とラブアンで5月30日と31日に収穫祭、サラワク州でも6月1日と2日にGawaiの大祭がある。これらの大祭にあわせた帰省者などによる感染が広がることを防ぐことも視野に入れたCMCO延長だとみられる。

ムヒディン首相はスピーチで、「CMCO期間は州をまたいでの移動は許可されないが、これらの大祭を祝うことはできる。同州内の人と20人以内で集まることは許可されている」と話した。そして、社会的距離を守ること、マスクの着用、手洗いと消毒の実施、不要不急の外出を避けることを呼びかけた。


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出典:Conditional MCO extended for another four weeks to June 9(The Star Online)