academic-1822682_960_720

みなさん、マレーシアの教育制度についてご存知ですか?​
マレーシアは、マレー系・中華系・インド系の主に3つ民族から国家が成り立っており、それぞれの民族ごとに教育制度も違います。​

日本の教育制度とは違う点も多くあって、複雑なシステムなので、マレーシアの教育制度について紹介していきます!

《 教育制度の年数 》​

まず、日本とマレーシアでは教育制度の年数が違います。​
マレーシアでは初等教育6年、中等教育が5年(前期3年,後期2年)、大学予備教育1年~2年となっています。​
また、日本とは、教育課程の呼び名や試験制度が違ってきます。​

◇初等教育​​​

マレーシアの初等教育は、日本の小学校にあたります。一般的に満7歳~12歳の6年間通います。この期間はStandard(スタンダード)1~Standard6と呼ばれます。​
中間試験があり、飛び級することも可能です。​
standard6の過程が終了し、卒業する際にUPSRという試験を受けます。基準点を満たせば、卒業資格が得られます。もし基準点を満たさなかった場合は、もう一年別の学習機関で卒業資格が得られるように勉強します。​

◇中等教育​​

マレーシアの中等教育は一般的に13~17歳の5年間通います。この期間はForm(フォーム)1~Form5と呼ばれます。​
Form3ではPMRと呼ばれる試験を受けます。その結果によって自分が文系か理系かに進むか決まります。​
orm5までの過程が終了すると 卒業試験(SPMと呼ばれる)を受けることになります。この卒業試験の成績は、大学進学の際に提出しなければなりません

​◇大学予備教育 ​​

マレーシアにはForm6と呼ばれる大学入学のための準備期間があります。​
このForm6いう期間はLower6とUpper6の2段階あります。​
初めにLower6で大学入学のために基本的な知識を身に着けます。Lower6の過程は一般的には半年間です。その後Upper6は、Upper6では1年間大学入学のための勉強をします。​
Form6の終わりには、STPMと呼ばれる全国統一試験が行われ、この成績によって入学できる大学の幅が決まります。​

《 学校の種類 》​​

マレーシアには、日本と同様に公立学校と私立学校の2つの種類の学校があります。​

◇公立学校 ​​

マレーシアでは、公立学校に通う場合、中等教育まで無償です。 初等教育では就学率ほぼ100%を誇ります。 ​
マレーシアの政府系小学校は、それぞれの民族母語で教えます。マレー系小学校、中国系小学校、インド系小学校の3種類あります。基本的に母語が主体とはいえ、どの民族の学校でもマレー語は必須科目となっています。 ​

◇私立学校​

マレーシアの私立学校は、インターナショナルスクールもしくは、ローカルの私立学校、宗教学校などがあります。​
私立学校は英語教育を中心にしていたり、設備が公立学校と比較するとかなり充実しているというところが特徴として挙げられます。​

≪ 学期 ≫ ​​​

就学期間は、多くの学校は3学期制を取り入れています。数は多くはありませんが、中には2学期制採用の学校もあります。期間は基本的には以下のように区分されています。​​

◇3学期制の場合​​​

1学期:9月~12月​​
2学期:1月~3月​​
3学期:4月~7月 ​​

◇2学期制の場合​​

1学期:1月~7月​​
2学期:8月~12月​

《 マレー系優遇制度 》​​

マレーシアでは、マレー系への優遇政策「ブミプトラ政策」というものがあります。この政策は、教育面にも影響しています。​

◇マレー語教育​​

公立学校でマレー語が必須であることがそのうちの一つであり、これまで英語で教えている理数系科目を英語で教えることをやめ、マレー語で共通することも決定しました。​
初等教育においては2016年までに、中等教育においては2021年に完全移行を予定しています。 ​

◇大学入試においての優遇​​

また、国公立の大学入学において、入学定員のマレー人の割合が高く設定されています。同じ学力でもマレー系と非マレー系(中国系、インド系)では難易度が大きく異なります。​

EFによって行われた調査によると、マレーシアの英語力はシンガポールに続いてアジアで2位という成績でした!このことから英語教育水準も高いことが見受けられます。​​

マレーシアでは、多民族国家であるため、教育制度も多様です。マレーシアでのお子さんの教育を考える際は、現地の教育制度について知っておくのも良いでしょう!