【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は11日、環境関連ビジネス市場参入への関心が急速に高まっていることを背景に、「マレーシアのリサイクル産業‐プラスチックリサイクルを中心に」と題するリポートを発表した。

同リポートは、プラスチックのリサイクル産業・ビジネスへの参入を模索する際の参考となるために作成されたもので、リサイクル関連の法規制、主なプレイヤー、関連プロジェクトなどの現状と、参入にあたってのビジネスチャンス・障壁をまとめている。その上で政府による様々な長中期計画やロードマップ自体はよく検討されていると評価する一方、法執行面では改善の余地もあると指摘している。

また、ヒアリング等からは、外資系企業の取り組みと比較し地場リサイクル企業がその動きに追随できていないことも浮き彫りになったと指摘。 技術面においては、使用済みプラスチックから水素を取り出すケミカルリサイクル、農業用フィルムなどバイオマテリアルの開発、廃プラスチックの汚れ除去にかかる洗浄技術などにおいて、ビジネスチャンスがあるとも提言している。

ジェトロKLは、マレーシア政府による「マレーシア・プラスチック・サステイナビリティ・ロードマップ2021-2030」の策定や、本社の環境・社会・企業統治(ESG)対応強化を背景に、リサイクル関連で新規事業立ち上げを検討する声も聞かれると指摘。分別回収が未だ徹底していないマレーシアでは、リサイクル技術に関して先行している日本企業の参入余地があると考えられるとしている。
同リポートはジェトロのウェブサイト(https://www.jetro.go.jp/world/reports/2023/01/a1a64ca81cb40e02.html)からダウンロードすることができる。

参照元URL: https://www.asiainfonet.com/2023/05/12/01-702/