【クアラルンプール】 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、両国が主要生産地となっているひまわり油の供給がストップしたことから、マレーシアのパーム油原油(CPO)価格が1日、初めて1トン当たり8,000リンギを突破した。
3月のCPO先物価格は712リンギ上がって8,163リンギに、4月は663リンギ上がって7,435リンギに、5月も463リンギ上がって6,762リンギとなった。ウクライナの生産ストップと港湾閉鎖による供給ギャップを埋めるため、バイヤーが一時的にパーム油や大豆油の買い占めに走ったことが要因とみられている。
ひまわり油はパーム油、大豆油に次いで、世界で3番目に多く取引されている植物油。ウクライナとロシアはひまわり油生産量でそれぞれ第1、2位となっており、世界全体の60%を占めている。輸出市場に関しては、両国がそれぞれ47%、29.9%を占めている。
CGS-CIMBリサーチは2月28日付けメモで、バイヤーによるCPO買い占めは、状況が改善するまで続く可能性が高いと分析。短期的にはCPO価格は高止まりする可能性が高く、1トン4,100リンギとしていた2022年の平均価格予想を上回っていると指摘した。
(エッジ、3月1日)

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