企業保険でリスクマネジメント②- マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介

ご加入の企業保険で、リスクマネジメントは万全ですか?
「企業保険は自分の業界には必要ない」と考えていませんか?

企業にとって想定されるリスクは、「火災」「盗難」「サイバー攻撃」「訴訟」などさまざま。業種や企業の規模を問わずリスクは存在し、どんな企業でも保険は必須といえるでしょう。


そこで今回、マレーシアの日系保険代理店の最大手のひとつ、豊田通商グループ傘下のTOYOTA TSUSHO HOKEN AGENCY (M)  、シニアマネージャーの阪東さんに、業種別に想定されるリスクとおすすめの保険ついて、具体的な事例を交えつつうかがいました。


▼ 前回の記事はこちら ▼
企業保険でリスクマネジメント① – マレーシア特有のリスクとは?

マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介-豊通保険マレーシアのご担当者に聞きました

◆プロフィール◆
TOYOTA TSUSHO HOKEN AGENCY(M) SDN. BHD.
Senior Manager / ACII
阪東 いずみ さん 
東京海上日動火災保険会社(当時は東京海上火災保険)で自動車損害部で6年半勤務。イギリスに留学し、イギリス勅許保険協会の資格 ACII(Associated Chartered Insurance Institute)を取得。米系大手のMarsh Insurance Broker Japan(当時はJohnson & Higgins Insurance BrokerでMarshに買収)で3年半営業部に勤務。豊田通商保険会社の営業部6年半勤務、今に至る。


企業保険 – どの業種にも共通する基本パッケージとは?

いろんな企業様から相談を受けますが、業種や規模が異なっても、基本となる保険は同じなのです。基本の保険があり、そこに必要に応じて特約を付けたり、バイバック(免責事項を無効にするために追加保険料を支払う)のご提案をしていきます。

基本となる保険とは、以下の2つです。

建物・設備・在庫・現金の「火災保険」と「盗難保険」。

従業員向けの保険を付ける場合は、ここに「団体損害保険」と「団体医療保険」を追加します。
「盗難保険」は、一般的な社外の第三者による盗難のほか、「現金盗難保険」、内部犯行による犯行をカバーする「フィディリティギャランティ」の3種類をかけておくのが一般的です。

マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介-火災保険と盗難保険は企業保険の基本

ケース① カーディーラーの場合

例として、まずは車販売のディーラーのケースを考えてみましょう。ディーラ―は、ショールームのほかに修理工場があるのが一般的ですね。上記以外の基本となる保険以外に以下の危険が潜んでいます。


ショールームには、不特定多数の方が来店するので、一般的なオフィスよりもリスクが高いと言えます。例えば、フロアが濡れていて、客様が滑ってけがをしてしまったとしましょう。お客様のような第三者への賠償をカバーするために必要なのが施設賠償責任保険(Public Liability)。これもおすすめします。

あとは、ショールームというと、ガラス張りのところが多いですね。壊れやすいガラス窓をカバーできるガラス保険というものもあります。

マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介-カーディーラーのケース

次に、修理工場で想定されるリスクとしてはどんなものがあるでしょうか?

・修理中にスタッフのミスで車にダメージを与えてしまった。
・テスト走行の際に敷地の外で事故を起こしてしまった。

このようなリスクに対応するため、修理工場を対象としたガレージ保険、敷地の外を走行する場合に専用のナンバープレートを付けていれば保証の適用内となるプレート保険という保険もあります。

また、メーカーから新車が納入される際、ディーラーに管理責任が移るのがどの時点からか、という点も確認します。必要であれば、輸送中の損害をカバーするための「貨物保険」をおすすめする場合もあります。

ケース② 大型機材を扱うレンタル業の場合

日系サービス業の企業様がマレーシアに進出するケースが増えています。

サービス業の事例としては、大型機材のレンタル事業をされている日系企業様の盗難事件がありました。

大型の機材を保管する場所がなかなか見つからず、結局、電気もインターネットもないジャングルに保管するとお聞きし、おすすめしたのが内部犯行をカバーできる盗難保険「フィディリティギャランティ」でした。

マレーシアは、日本と異なり内部犯行が多いです。ジャングルの保管場所には警備員も雇っていたのですが、買収するのは難しくないと判断しました。

予想通りというのもなんですが、保管後3カ月目に従業員による盗難の被害にあわれました。

このケースのように、マレーシアでの実績がある弊社だからご提案できる保険もあると自負しております。

マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介- レンタル業のケース

ケース③ 製造業の工場・倉庫の場合

製造業の場合、工場や機械、倉庫に対する保険が重要です。

基本の「火災保険」のほか、工場や倉庫が建っている地形によっては「地すべり保険」や「洪水保険」をおすすめする場合もあります。

地すべり保険」には2種類あり、補償範囲が「母屋のみ」と、フェンスなど「母屋周辺の設備」の選択肢があります。適用範囲が広い「母屋周辺」は保険料が高いため、「母屋のみ」のプランを選ばれる企業様が多いです。しかし、万が一の際、フェンスや壁を修復する工事は結構費用が掛かります。こういった、「母屋のみ」を選んだ場合のリスクはきちんとお伝えするようにしています。

高価な機械をお持ちの工場の場合、「火災保険」だけではリスクが高いですね。スタッフのミスによって機械にダメージを与えてしまった場合でも適用される「機械保険」をおすすめする場合もあります。

マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介-工場や倉庫をおもちの製造業のケース

製造業の場合、工場や機械がダメージを受けた場合、一刻も早く復旧させないと利益が生み出せませんから、保険金を待つことなく修復に取り掛かります。その際、生産活動ができなくなった場合に備える「利益保険」も重要ですね。「得られたはずの利益」や人件費など、修理中でも支払わなけらばならない「固定費」をカバーできます。

「適切な額」の保険金が支払われるまでの手順とは

実際にあったケースとして、ある製造業の倉庫が地すべりでダメージを受けた際、保険金の支払までにかかった手順をご説明しましょう。

保険会社は保険金を請求されると、どこまで補償するか、そのための適切な保険金額はいくらになるかを決めなければなりません。その際、調査機関に調査を依頼します。

適切な額とは、保険金で企業側が「火事太り」しない額。つまり、多過ぎず、少な過ぎない額なわけですが、これを決めるのが非常に難しい。

というのも、保険金の額を決めるためには、さまざまな点から検証する必要があるからです。このケースでは、盛り土した高台の上にある倉庫が地すべりで損害を受けたのですが、検証すべき項目は以下のようなものがありました。

・そもそも盛り土する際の工事や設計は適切だったのか?
・盛り土した斜面の補強方法は以前と同じ方法でいいのか?
・工事に重機を入れる場合、重機が通る道路の耐久性は十分か?
・重機の通行に耐えうる強度がない場合は、道路の舗装から行うのか?
・工事に必要な日数は? 作業員の人数は?・資材の調達コストは?

マレーシアの日系企業の3つの事例をご紹介-地すべりで修理工事に重機が必要になったら?

マレーシアの保険調査会社は、保険会社寄りの立場なので、実際に必要な額よりも少ない額を提示してくることが多いです。このケースの場合、私たちが100万リンギットと見積もっていた工事に、30万リンギットを提示されました。

必要な額の保険金を出していただくため、私たちも独自に検証を行い、建設業者と相談し、適切な価格を計算します。そして、保険会社が出してきた額が現実的でない場合は、こちらの金額の根拠を提示して交渉を続けます。このケースも、最終的には100万リンギット出していただきました。

弊社は損害部門がしっかりしていて交渉にも強いので、きちんと保険をかけていただいていれば、道理の通った保険金を支払っていただけることがほとんどですが、そのためにはかなりの労力と時間をかけています。

 

事前のリスク調査、保険適用範囲の説明はきっちりと

TOYOTA TSUSHO HOKEN AGENCY は「保険を利用したリスクマネジメント」のプロです。

保険パッケージをご提案する前には、必要に応じて企業様の工場や倉庫に伺い、リスク調査を行います。
工場建設など大型プロジェクトの場合は、工事中のリスクマネジメントも重要なので、建設会社との契約書を拝見することもあります。
また、保険購入以外のリスクマネジメントの選択肢をご提案することもあります。

保険を購入される際は、どこまでが適用範囲内で、どういうケースが免責となるのかをきっちりご説明します。その上で、ご予算に合わせて選んでいただくようにしています。

ご提案するのは必要な保険だけを独自にパッケージにしたもので、不要な保険はおすすめしません。基準としては、「一部保険」にならないような保険パッケージが適切だと考えています。

※一部保険:支払われる保険金額が、カバーされる対象である建物やモノの実際の価格に満たないこと。一部保険の場合、保険金の支払額は損害額よりも少なくなる場合がある。

マレーシア進出の際はもちろん、企業保険の見直しの際もぜひご相談ください。ご相談いただくのは無料です。お気軽にお問い合わせください。


豊通保険や企業保険についてさらに詳しく

企業保険でリスクマネジメント① – マレーシア特有のリスクとは?

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