マレーシアで資産運用に挑戦 鈴木さんのケース①
マレーシアなど海外で働き、生きていく女性も増えてきました。お金のことはしっかり管理したいものですが、「でも、誰に、いつ相談したらいいの?」。そんな悩みをもつ鈴木さんが、初めて資産運用の相談を受ける決意をしました。
鈴木:柏村さん! マレーシアで働き始めて、改めて将来のことを考え始めたんです。それでとりあえず、柏村さんに将来のためのお金の相談をと思ったんですが、私みたいな人が相談しても大丈夫なんでしょうか!?
柏村:私みたいな人っていうと?(笑)
鈴木:資産運用というと、そもそも富裕層しか相手にしませんというイメージがあって、私みたいなOLなんて取り合ってくれるのかなと思って…。でも30代に入って、よりお金と将来を結びつけて考えるようになったんです。
柏村:資産運用っていう言葉自体が敷居の高いイメージをつくっているのかもしれませんが、例えば鈴木さんが将来のためにお金についてきちんと向き合いたい、という意思があれば、その気持ちをもてた時点で考える必要があると思います。そんなときは是非相談していただきたいです。
鈴木:それを聞いてホッとしました。資産運用というと、「積み立て」という考え方になるのでしょうか? 私、月に10万円も20万円も積み立てするなんてとても無理なんですけど、他の方の積立額はどれくらいなんですか?
柏村:資産運用はさまざまな方法がありますが、積み立て額だけの話をすれば、一番多いのは4万円から10万円程度ですね。
鈴木:4〜5万円なら私でもできるかもしれません!
柏村:何歳を目途に、どれくらいのお金が欲しいなど、具体的な目標はありますか?
鈴木:具体的な数字を考えたことは正直ないんですよ(汗)
柏村:まずはプランニングですよね。10年後、20年後、30年後にはどうなっていたいか、お金をいくら持っていたいか、なりたい自分を描いてみてください。そして、目標とする将来の自分から逆算して、足りないお金はどうするのか、他に何をすればいいのか、考えるとプランニングの方向性がみえてきますよ!
鈴木:すいません、今気づいたのですが、すでにいろいろアドバイスを頂いていますが、相談料が発生してたり???(汗)
柏村:いやいや大丈夫ですよ(笑)でも気になるところですよね! そこも追ってしっかり説明させてもらいますね。
資産投資を始める前に、自己分析をしてみよう!
鈴木:私みたいな普通のOLでも資産運用ができるということはなんとなく理解できたのですが、では具体的にまず何をすればいいでしょう?
柏村:資産運用で何よりも大切なことは、「自分を知ること」だと思います。
鈴木:自分を知るというと、つまり自己分析ですね?
柏村:そうです。女性の生き方が多様化し、選択肢も広がっている分、女性のほうが育児、老後、介護、などに備えて考える必要があるといえます。とはいえやみくもに不安に感じることのないよう、きちんと自己分析して、人生のどの時期にどれだけお金がかかるのか逆算するのが資産運用のファーストステップです。
- 現在結婚しているか?
- 結婚する予定があるか?
- もし結婚していれば相手の国籍は?
- 将来こどもが欲しいか?
- 学費をどれほどこどものために準備してあげたいか?
- 将来長期的に海外での居住を希望しているか?
- 将来に向けどれほどの資産を形成しておきたいか?
といった、身近なことから分析してみましょう。そうすると、おのずと何歳で定年を迎えるか? 公的年金の受給開始年齢は? など先のことも見据えることができるようになります。
その上で、資産運用がそもそも必要なのか? 必要であれば、運用のための時間がどれくらいあるのか? などについてアドバイスさせていただきます。
鈴木:自己分析って将来の深刻な問題に向き合うという意味では逃げ出したくなります(笑)。
柏村:気持ちは分かりますが、遅かれ早かれ、いつかは向き合わないといけないのではないでしょうか? 状況を理解するのが大切という意味では、医者が患者を理解した上で、どの薬を飲んだらいいかを決めるのと似ていると思います。
ただ、我々のようなアドバイザーにご相談いただければ話し合いながら状況を明らかにしていくことが可能です。そして最終的に資産運用のアドバイスへ結び付けます。例えば、月々の収入のうち将来のための自己投資にまわせる割合はどれほどか? 所有資産の通貨バランスは? など。
鈴木:なるほど。自分のことを理解した上で、柏村さんがどうしたらいいかコンサルティングしてくれて、その延長線上で私に向いている資産運用プランを立ててくれるということですね!
柏村:コンサルティングっていうと何か仰々しいですが、おっしゃる通りです。なので、まずは質問をさせてもらうことからですね!
◆著者プロフィール
柏村信光
通称かっしー。資産運用コンサルタント会社「Infinity Financial Solutions」所属のファイナンシャルアドバイザー(マレーシア・ラブアン金融庁公認)。イギリスCII認定。
マレーシア初のラブアン金融庁公認日本人ファイナンシャルアドバイザーとして、主に個人を対象に、中・長期的な資産運用のコンサルタントを行い、老後生活へ向けての準備などをアドバイス。またマレーシアへ移住された方への資金管理方法の相談なども請け負う。
◆当連載について
マレーシアにいる今だからこそ、資産運用について考えてみませんか? 日本でないと資産運用は難しいと思っている方は多いですが、マレーシアにいても資産は増やせます!