マレーシアにいる今だからこそ資産運用を始めよう

マレーシアで資産運用に挑戦 鈴木さんのケース②


マレーシアで働き始めた鈴木さんが、⼈⽣で初めての資産運⽤を決意。同連載を通じて、ファイナンシャルプランナーの柏村さんに助けられながら資産運⽤について学んでいきます。


柏村:鈴木さんは、資産運用の経験は特にないんですよね?

鈴木:はい、まったくありません。

柏村:つまり、日本国内の日本円の預金口座で貯金していたということですね?

鈴木:そうですね。ただ、貯金はできるだけしっかりとしていたつもりです。

柏村:それって実はギャンブル性の高いことともいえるかもしれませんよ?

鈴木:え、そうなんですか!?

柏村:例えば、円だけをずっと貯金して、将来的に円建ての資産ができるとします。この状況はいわゆる〝円の一点賭け〞ともいえると思います。

将来的にお金が必要となった時、例えば、こどもを海外で留学・進学させたかったり、定年後の生活を考えた時に、円が通貨として強ければ理想的ですが、通貨の価値が弱くなってしまっているタイミングであれば、その影響を受けるのは自分自身です。

鈴木:それでは、柏村さんのいう〝円の一点賭け〞状態を避けるためにはどのような手段が考えられますか? マレーシアではリンギでお給料をいただいているので、リンギがある程度たまったら、ドルなどリンギ以外の預金口座で管理すればよいのでしょうか?

柏村:それも選択肢の一つだと思います。もちろん、それに関するコストや利便性も考慮する必要がありますね。

最もおすすめなのは、積み立てという形で定期的に円やリンギから他の通貨に自動で流すような仕組みを利用し、少しずつ自分の資産のなかに非日本円資産を形成していくという方法です。

この方法で、先ほど触れた〝円の一点賭け〞を避けることがきます。また、日本円建て資産となる公的年金支給に伴うリスクを軽減させることができるのではないでしょうか?

 

日本円以外の通貨に目を向けよう

鈴木:では、具体的にどんな通貨をもてばよいのでしょうか?

柏村:日本の方の場合、言葉の壁などさまざまな理由から、日本国内で日本円での資産管理というケースが多いですよね。

しかし、ここで気をつけていただきたいのが、「母国=自分の資産形成・防衛をする国、では必ずしもない」ということ。そして、「母国通貨=資産形成・防衛をするための通貨、では必ずしもない」ということです。

これは資産管理の定石であり、我々日本人が慣れていかなければならないことでもあります。

鈴木:多くの人が「円の一点がけ」を無意識にしてしまいがちとおっしゃっていましたが、それを意識的に変えていかないといけないんですね。

柏村:そうです。まずは、日本円以外に目を向けましょう。その際、まず資産管理に取り入れるのは、やはり米ドルの優先順位が高いのではないでしょうか。

鈴木:やっぱり米ドルなんですね! でも、なぜなんでしょうか?

柏村:まず一つ目に、米ドル建て運用の選択肢が圧倒的に多いという理由が挙げられます。選択肢が多ければ多いほど、より信頼性や業績の面で優れたものを選ぶことができるはずです。

二つ目の理由は、利便性です。例えばマレーシアリンギは外国に送金することはできませんし、他の国で使用することもできません。逆に米ドルであれば、先進国であっても後進国であっても、多くの国で相対的に管理しやすい通貨となります。

三つ目の理由は、金融の視点で見ると、米ドルと日本円が「天秤の関係」にあるということです。

鈴木:「天秤の関係」ですか?

柏村:はい。簡単にいうと、どちらかが弱くなると、もう一方が強くなるという、天秤のような逆の関連性が強い通貨のペアです。なので、もし日本円を主流収入とされている方のなかに、将来的に円が弱くなるかもしれないと思っている人がいるとすれば、資産形成・管理のなかに米ドルをもつということは必要不可欠な要素になってくるのではないでしょうか。


◆著者プロフィール
柏村信光
通称かっしー。資産運用コンサルタント会社「Infinity Financial Solutions」所属のファイナンシャルアドバイザー(マレーシア・ラブアン金融庁公認)。イギリスCII認定。
マレーシア初のラブアン金融庁公認日本人ファイナンシャルアドバイザーとして、主に個人を対象に、中・長期的な資産運用のコンサルタントを行い、老後生活へ向けての準備などをアドバイス。またマレーシアへ移住された方への資金管理方法の相談なども請け負う。

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◆当連載について
マレーシアにいる今だからこそ、資産運用について考えてみませんか? 日本でないと資産運用は難しいと思っている方は多いですが、マレーシアにいても資産は増やせます!

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